ディオン・タイソン・ロッドマン・カントナそしてガッザ。
スポーツが好きで、雑誌のNumberをよく読む。
自伝(正直つまらないものも多いけれど)もよく読む。
どうせ読むなら破天荒な選手の自伝をお勧めする。
品行方正な選手の成功譚はテンプレートのような内容が多くて退屈だ。
それが好きな選手のなら何も言わないけれど。
タイトルに挙げた名前はいずれ劣らぬキャラクターを持った名プレーヤーだ。
ディオン・サンダース(アメリカンフットボール選手にしてメジャーリーガー。確か同じ週に両方の試合に出場した唯一の選手、ワールドシリーズとスーパーボウル両方に出た唯一の選手とかwikiに載っていたような。プライムタイムのあだ名通りのスーパースターだった。今までで1番好きなフットボーラーだ。)
マイク・タイソン(言わずと知れた名ボクサー。アリを知らない世代なので、最強はタイソンのイメージが強い。相手の耳を噛みちぎったり、刑務所に放り込まれたりとこれまたものすごい経歴。)
デニス・ロッドマン(NBAの殿堂入りした名ディフェンダーにしてリバウンダー。実力は折り紙付きだったが、問題も多い。過去形にならないのは引退後もお盛んだから。マイケル・ジョーダン以上のバスケットボールプレーヤーはいないと思うが、ロッドマンも忘れられないプレーヤーだ。)
エリック・カントナ(フランスの名サッカープレーヤー。マンチェスター・ユナイテッドの7番と言えばCR7でもベッカムでもなくエリック・ザ・キングだ。強烈な存在感と圧倒的な実力。そして観客に「カンフー・キック」を見舞って残りシーズン全て出場停止などトラブルも超一流。)
ポール・ガスコイン(イングランドの名サッカープレーヤー。全盛期はグラスゴーかトテナム時代。90年のイタリアW杯など記憶に残る華のあるプレーヤーだった。それ以上にキャラクターも面白かった。残念ながら引退後は悪いニュースばかり聞く。)
ディオンとカントナの自伝があるのかは知らない(少なくとも読んではいない)けれど、他の3人の自伝は面白かった。
でも1冊となればガスコインの自伝「ガッザの涙」だ。90年W杯で一躍時の人となったガッザの歩みが実に率直に描かれている。
麻薬やアルコール、鬱も隠さず告白するし、数々のイタズラ、トラブルも出るわ出るわ。極め付けの暴露はW杯でのイングランド代表キャプテンだったブライアン・ロブソンの途中帰国の理由(これは読んでください。唖然とします。)。原書はイングランドでsports book of the yearに選ばれた(権威のほどはわからないけれど)非常に出来の良い自伝です。
破天荒でないスポーツ読み物ならディビッド・ハルバースタムの「ジョーダン」が一押し。ただのマイケル・ジョーダンの伝記ではなく、ジョーダンを中心に据え、彼が活躍した時代のアメリカのスポーツはもとより、社会や、世界を見事に描ききった名著です。バスケットボールやアメリカへの愛が溢れる作品です。
たかがスポーツ、されどスポーツ。ゴーストライターが書いたただの金儲けのための本もあるにはあるけれど、中には一読の価値ありの本もありますよ。
- 作者: David Halberstam,デイヴィッドハルバースタム,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1999/06
- メディア: 単行本
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